会話#027+「回想」 - 1/6

※この話は(1)#027(2)#028(3)#029(4)#030(5)#031(6)#032のまとめです。
#オリジナルさん視点、またはアペンドさん視点


#027

#2ndのメンバーにextendのメンバーが追加される話

大体、なんであいつのことが気に入らないかといえば、
それは初めて僕たちが会ったときまでさかのぼらなければいけない。

バナナを決まった時間に食べられなくて、
バナナを食べたい欲望からつい、ストレンくんをバナナと見間違えたあの後。
……あれは、失態だったけど、
その日を笑い話で終わらせるわけにはいかない出来事が、その後にあった。

僕は、ストレンくんの他に、藍鉄くん、ブルームーンくん、ネームレスくんを迎えて、
改めてバナナを配りつつ自己紹介をする場を設けた。

「今日から僕たちの仲間が増えました! いえーい!」
「いえーい!」
とか言って盛り上げてたわけで、
ストレンくんも「わーい」って楽しそうに言っていたし、
藍鉄くんはちょっとおどおどしていたけど、丁寧にお辞儀をして挨拶をしていたし、
ブルームーンくんとネームレスくんは、
さすがに僕たちのテンションにはついていけない、と呆れた顔をしていたけど、
それでも普通に挨拶をした訳で、とくに、何事もなかった……んだけれど。

当然だけど誰が来るって情報は僕以外も知ってたわけで、
「一人足りなくない?」
って、パンキッシュくんに言われた時は……ほんとね、どうしようかと。

「動作不能状態」とは言えない訳で。

「あー、あのね、初日から緊張しちゃって、体調崩しちゃったんだって」
「そ、そうなの? 大丈夫かな」
「だ、大丈夫だよ! 後で僕、看病してくるから大丈夫!」
「……オリジナルが看病って……」
「ちょっと、僕を信用してないの?」
「いや、信用してない訳じゃないけど。まあ、お大事にって」

その場は何とかごまかしたけど。

……あいつ、まるで機械みたいなんだよな。
それは――まあ、あいつだけの話では、ないけど。