※この話は(1)#061(2)#062(3)#063(4)#064のまとめです。
#061
#生徒会執行部さん視点
最近扇舞くんと胡蝶さんが撮影を終えて、
他の人も別バージョンのために撮影に向かって行ったんだけど、
予定が変わったとか言われて、僕は突然撮影に呼び出された。
僕ともう一人、呼び出されたのはフェイカーさんだった。
急ぎだからと言われて、すぐに撮影が始まったけど、
撮影中、僕はずっとフェイカーさんに睨まれていた。
……そういうシナリオだったんだけど、ちょっと、怖かった。
この撮影が初対面で、話したこともないから、第一印象がこれだと、
改めて会って話するときなんか、どうしたらいいんだろう……と、僕は不安になった。
とりあえず休憩の時間になったけど、
フェイカーさんは不機嫌そうな顔をしている。撮影外でも目が恐い。
突然呼び出されたのもあって、余計機嫌が悪いのかもしれないけど……。
「あっ、あの……突然の仕事とか、困りますよねー。
ちょっとの間ですけど、よ、よろしく……」
休憩中に知らないふりをするのも変な気がして、僕が話しかけてみると、
フェイカーさんは僕の顔を見て、更に表情を険しくした。
「話しかけるな、この鈍感」
えっ、という声を出すのも怖くなるほどの威圧感を感じた。
……話しかけちゃ、だめだったんだ……。
フェイカーさんはそう言ってから、僕に背を向けて離れて行ってしまった。
まだ、撮影、あるのに……大丈夫かなあ。