※この話は(1)#071(2)#072(3)#073(4)#074のまとめです。
#071
#生徒会執行部さん視点
「はいっ! 執行部くん!
お仕事デビューおめでとう!」
オリジナルさんが、紙を僕に手渡しながら言った。
「し、仕事?」
「そう。撮影のお仕事だよ」
「さ、撮影!?」
そういえば、前にスターマインくんがオリジナルさんと撮影の仕事に行ってたような気がするけど……。
「ダンスとかー、演技とかー、そういうの。
執行部くん、余裕でしょ?」
「よ、余裕なんてそんなの、初めてだし、自信なんてない……」
「そこを涼しい顔でやっちゃうのが執行部くんじゃないの? 期待してるよ!」
一体何を根拠にオリジナルさんはそんなことを言っているんだろう。
……でも、多分初回から不安にさせないよう、背中を押そうとしてくれてるんだと、思うけど。
「今回はね、その紙見てもらうと分かると思うけど、
バッドボーイくんも一緒だから。
彼は普段ドラムばっかり叩いてるけど、
その真剣さはちゃんと仕事でも発揮してくれると思うから、ま、二人で頑張ってね」
「ば……バッドボーイ……」
「じゃーねー! 僕はこれからバナナの準備をするからー!」
「えっ、ちょっ、オリジナルさ……」
僕が言い終わるより前に、オリジナルさんは部屋を出て行ってしまった。
……バッドボーイさん……か……。
いつもマスクつけてるからなのか、表情が読み取りにくいし、
見えている目はいつも鋭い気がするし……。
何となく、恐いんだよな。
っていっても、しばらくは仕事で一緒にいる訳だし、急に何かされたりは……しないよね。
オリジナルさんだって、真剣な人だって、言ったんだし……。