ライトくんに引き続き、エレメントを象徴するモジュールも呼んでいこうというわけで、次はちょうどクリスタルができたばかりのビューティエレメントのステージをやることになった。
もちろん、さっき来てくれたホーリィランサーくんが、ステージに立つ。他にビューティエレメントのモジュールはいないしね。
とりあえず他の皆には待機してもらって、僕がその特別なステージに案内することにした。
「さっきもライトニングストーンくんが来たときに話したんだけどね、名前が長いと呼びにくいから、えーと、ランサーくんでいいかな?」
歩きながら、横のホーリィランサーくんに言うと、優しい眼差しで僕の方を見た。
「うん、ご自由に」
声まで優しい。はー、なんか大人っぽいなあ。最近の仲間は大人っぽい感じのが増えちゃって、ほんとに僕なのかなって思ってばかりだ。
そういえば、ランサーくんって誰かに似てる気がするんだよね。誰だったかなあ……。
それを思い出せないうちに、ステージに到着した。
曲は、本人の持ち歌じゃないのも変かなって気がするから、さっきと同じになった。
今度は本家のダンスだ……あーやっぱりしっくりくる。この調子なら、このステージも大成功だ。
そして変身の時がきた。なんだか交代の瞬間まで優雅だ。
「さ、続きは任せたよ」
「ああ」
紫色で光沢のかかった衣装の僕が現れた。縛っている髪は長くて、よく見ると編んであるみたいだ。
ランサーくんとはまた違った魅力のステージが、終わった。
「おつかれさまー。さ、早速僕らの部屋に帰ろう」
皆にも紹介しないとね。今度は皆のいる部屋に案内した。
部屋に入ると、皆が揃って僕たちの帰りを待っていた。
「さて、自己紹介からかな?」
「ブレイブ・バタフライだ」
蝶々、か。なるほど、美しさの象徴だよね。
多分ライトくんと同じ感じで、ビューティエレメントの象徴モジュールの名前にはみんなバタフライついてそうだし、ブレイブくん……て呼ぶことになりそうだ。
「うわーきれいだなー」
服のふわふわさらさらな装飾に見入ってる人もいれば、
「ねえほんとに僕らの仲間なの?」
まじまじと顔を見つめている人もいる。
「間違いないよ、声が一緒だからね」
「あっ、そっかー、そうだよねー」
いつのまにか新しい仲間も皆に囲まれて、それぞれ言葉を交わしている。まだ、ここにいる人がすべてじゃないけど。
一時的な目標だった、各エレメントのモジュールを一人は呼んでくる目標も達成したわけだし、新しい仲間も呼べた。いずれ他のエレメントのクリスタルができたら、ビューティとクール以外の象徴モジュールも呼べるはずなんだよね。
一旦、各エリアのボルテージを溜めるのは、まだたくさん仲間を呼ばなきゃいけないミク姉とかにバトンタッチして、僕はしばらく、またステージに立てる順番を待つことになりそうだ。
まだ僕たちは、同じひとつの広い部屋にいるけど、そのうち前みたいに部屋を分けていきたいし、それより皆が集まった暁にはバナナパーティーしたいし……ああ、考えるだけでうずうずする。早く、皆を集めたいな。